26:パーキンソン(施術経過)

2019年も始まり今週も静岡県浜松市まで出張施術へ行かせて頂きましたので、本日はそのお話。

パーキンソン病の母にも施術をしてあげてほしい」と、施術に通っていただいていた方からご依頼を受けて、先日で13回目の訪問。少しづつですが、お母さまも元気を取り戻しつつありますので、ご承諾を得た上で、施術の経過についてご紹介したいと思います。

この経過をご覧いただき、腸への可能性を感じてほしい。そして腸ケアを考えるときには「便を出す」ことよりも、「栄養をキチンと消化吸収する」ことの方が、よっぽど大切なことだと皆さまに知ってほしい。そんな想いで書かせて頂きました。必要な方へ届きますように。

 

パーキンソン訪問記録

訪問当初)2018年5月11日
現在77歳。10年前にパーキンソン病と診断を受け、2年前には脊髄炎により2度手術。脊髄を損傷したことで、そこからベッドの上か車椅子かの生活となっていました。パーキンソンのお薬に加え、2年前からは睡眠薬と便秘薬も毎日のむようになっていたのですが、ずっと寝つきも悪く、疲れやすい、ここ最近は下痢も続いていて、ご本人も大変シンドイ状態だったと思います。
それと同時にご家族の方(娘さん)も、通常の介護に加えて、夜間に急な下痢で起こされては汚れたシーツを交換、昼間はお仕事へ出られていたので、心身ともに余裕も無くなっていました。そんな状況の中、ついお母さまへ強く当たってしまった時のことを後悔しながら、それらも今の状況として全てお伝えしてくださり、お話しを聞きながら胸が苦しくなったのを覚えています。
2回目の訪問)2018年6月8日
「前回の施術後1週間は下痢も止まったが、それからまた3週間は下痢が続いている」とのこと。腹部は軽く触るだけで、アチコチに痛みがあり、腸の吸収力が低下しすぎているので、1日に400㏄程しか水分を摂ってないにも関わらず、腸内で水の音がハッキリと聞こえるほど、全然吸収できていない状態でした。
3回目の訪問)2018年7月27日
ようやく下痢も少しづつおさまってきて、施術前日は水も700㏄ほど飲んでいたのに訪問日の朝の便は硬さも普通、腹部で痛みを感じる部位も極端に減っていることなどから、腸の吸収効率も上がっていることが確認できます。また、以前は寝つきが悪かったり、夜間に何度も目が覚めるくらいだったのが、今は昼間でも眠たくなる時があるとのこと。これも腸の緊張がとれてきたサインといえます。
4回目の訪問)2018年8月17日
「昨日から咳と熱が出ていて今日は37.5°」とのことなので、延期を提案しましたが、お母さまから施術を受けたいとの希望があり予定どおり行かせて頂きました。この時には、もう便秘薬も飲んでいないとのこと。排泄は週1回程度ですが、S状結腸も太く、ちゃんとここまで流れるようになっていることが確認できました。また腸を触った時の弾力も少し戻っていて、風邪をひいていても「食欲はいつもどおりある」。嬉しいですね。
5回目の訪問)2018年9月14日
「美容師さんや歯医者さんが来ていたり、タイミングを逃しがちで今週はまだ出ていない」とのこと。たしかに腸を触ると大腸にたくさんの便を確認できたが、小腸には殆ど溜まりはなし。でも、下痢ではない。つまり、小腸で消化吸収した上で、ちゃんと大腸へ内容物を送れているということ。ただ、排泄のタイミングや腹圧の弱さがこれからの課題。
6回目の訪問)2018年9月26日
今月から月2回、施術をさせてもらえることになりました。「前回の施術後すぐに便が多量に出て、そこから週1回ペースで排泄できている」とのこと。訪問当初は、お顔に表情もあまりなく、声もか細く何を話しているのか聞き取ることが難しいほどだったが、この時にはベッドから少し離れた位置で娘さんともお話ができるほど声も大きく、表情も本当に豊かになっていました
7回目の訪問)2018年10月9日
「最近は目の調子も良くなっている気がする」とのこと。訪問前に浜名湖まで娘さんにドライブへ連れて行ってもらい、お元気なご様子。腸の調子はまだ週1ペースだが、この時点で食べる内容が変わってきている。明らかに増えている。腸の筋力がまだ弱いので横行の垂れ下りもあるが、消化力が強くなってきている分、体に力がついてきたことがわかる。
8回目の訪問)2018年10月26日
「今回は週2回でた。ポータブルトイレも試したら良い感じだったので、これからはもっとリハビリしていく」とのこと。以前に比べて栄養の吸収効率が良くなっているので、車椅子への移動も早くなってきたと感じていたが、ふと見ると、ベッドに座って腕を50回動かすリハビリを始めたので、そのお元気なご様子に驚いた
9回目の訪問)2018年11月7日
ポータブルトイレも使用回数がどんどん増えている。排尿も少し溜めてから出せるようになってきた。」とのこと。まだ眠剤は飲んでいるが、最近は夜間に目が覚めることも無くなってきている。デイサービス先でのリハビリでも、上げる足に力が入るようになっているとの報告あり。
10回目の訪問)2018年11月21日
11回目の訪問)2018年12月 5日
12回目の訪問)2018年12月19日
13回目の訪問)2019年1月9日
新年はじめての施術、体重の平均値も以前より増加。ベッドの端へ座るのも、これまでは誰かに足を持って動かしてもらっていたのが、今は時々、自分で座れるようになってきた、とのこと。また排泄も、ほぼ全て今はポータブルトイレでするようになっている。(実は以前、病院で「脊髄を損傷しているからポータブルトイレなんて無理」という対応だったらしい)。少しづつ少しづつ、元気を取り戻していると感じる。

 

13回の訪問を終えて

先日が13回目の訪問。急に大きく体調が変わるはないけど、一歩づつ着実に元気を取り戻して頂けていることは本当に嬉しいです

それと、昔から殆ど怒ったことがないくらい心優しいお母さまも本当は娘さんにあまり負担をかけたくないだろうし、普段はとても穏やかな娘さんがあまりの忙しさでつい強く当たってしまった時に落ち込んじゃったりするのもツラいと思う。

でも、それでも親子で同じようにお腹を緊張させたりしているのをみると、似ているんだなぁと思うし、お互いがお互いを大切に思っている気持ちが凄く伝わります。

そして、そのご家族のご負担が、私の施術で少しでも軽くできていたり、希望に繋がっているなら嬉しく思います。美腸セラピーを本当に必要とされている方へ、今年もご縁をいただけますように。ありがとうございました。

 

筆者  美腸セラピー 松下先生

美腸セラピースクール
NPO法人健康増進技術協会 理事長
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2020年01月04日