最近では「便秘だから下剤を使用する」だけでなく、驚いたことに「ダイエット目的で下剤を使う人」もいるようです。しかし下剤なんて、使えば使うほど腸を弱らせるので、継続使用により「下剤依存症」となってしまう人も少なくありません。
そんな状態では、腸の消化吸収力も低いため、慢性的な栄養不足、水分不足に陥ります。水分不足は、血液の流れを悪くして、酷い冷えや浮腫み、頭痛、肥満、さらに腎臓や肝臓といった臓器も弱らせます。
また、慢性的な栄養不足が続けば代謝機能まで低下して、疲労感や倦怠感だけでなく、抜け毛や月経不順、関節痛、ときには精神面からも不安定になり、シンドイ毎日を送ることになる人も。
知らずに踏み出す下剤依存への道
もちろん、当サロンは美腸セラピー専門店なので、「下剤依存症」と言える状態の方もお越しになりますが、重度な人なら「1回でコー〇ックを1箱のむ」という人や、「50年以上の下剤歴で、もう何を飲んでも出ない」といった人など、本当にお悩みの方が全国よりご来店されます。
でも、そういった下剤依存の人たちは、初めから多量の下剤を飲んでいたと思いますか?
もちろん答えは「NO」です。
その人達の多くは、いきなり下剤は怖いからと「便秘に効くお茶」や「子供用の弱い薬」や「下剤じゃなく漢方」といったモノから始めています。それなのに、いつの間にか「下剤依存」になったのは何故でしょうか?
理由は簡単です。それらのモノにも下剤と一緒の成分が入っているから、自分では「下剤」を選択していないつもりでも、しっかりと下剤依存への一歩を踏み出していたんです。
知らない間に下剤依存症になっていた
「効き目が弱そうなものなら大丈夫」という誤った認識から、それらのモノに頼る回数が増えていくと、腸もどんどん弱っていき、ついには下剤なしでは排泄できない、という下剤依存症になっていた。
そして、下剤依存症にまでなってしまうと、自分だけで「下剤をやめる」ということも難しくなります。 なぜなら、長い時間をかけて、下剤の負担を受け続けた腸は、もう疲れ切ってクタクタで、下剤をやめたくらいでは、そう簡単に元気を取り戻してくれるはずもありません。
だからといって、専門といわれる病院へ相談にいっても、結局は、下剤を出されてしまうわけですから、腸への負担が少し減ることはあっても、腸が元気を取り戻すまでには至らず、下剤依存は続きます。
下剤依存にならないために必要なこと
だったら、下剤依存にならないためには、どうしたら良かったのでしょうか? それは「便秘解消にはコレ!」というような便を出すのに良さそうなものを探すよりも、自分の体(腸)に何が負担となっているのかを考えて、それを改善する方法を選択すること。
- 腸への負担①
- 例えば「食物繊維の少ない便なら固い便になる」のは当たり前で、それが便秘や憩室の原因にもなるので、野菜も食べずに肉類や炭水化物ばかりの食事を摂っているなら、まずはバランスから見直すこと。
- 腸への負担②
- 例えば、「浮腫みは水分の滞りだから」と水を減らして、余計に浮腫みを悪化させている人もいますが、水は減らすより飲むことが正解ですし、同時に浮腫みの原因となる糖や脂肪を減らすことも必要です。
- 腸への負担③
- 例えば、「痙攣性の症状を持つ人」なら、ヨーグルトや炭酸水、香辛料など、腸へ刺激を与える方法なんて逆効果。それよりも食事だけでなく環境からも刺激を減らせるように生活習慣から見直すことが大切。
- つまり、下剤依存にならないために必要なこととは、「毎日の生活から見直すこと」です。
今すぐ出来る5つの自分ケア
- 負担の見直し①
- 毎日3食キチンと食べてますか?朝食を抜くだけでもリズムは崩れたり、夜ごはんが多くても腸は疲れやすくなります。
- 負担の見直し②
- ついつい外食が増えていませんか?腸が弱ってくると、外で買うお昼のお弁当すら負担となり、腸内腐敗の原因となります。
- 負担の見直し③
- 水(白湯)で水分補給できていますか?汚れた水ばかりだと腸も弱るし利尿作用が強いものだと便も固くなりやすいです。
- 負担の見直し④
- 気分の切り替えは出来ていますか?毎日の作業をこなすだけの生活だと自律神経の切り替えが出来なくなり、腸も弱ります。
- 負担の見直し⑤
- 自分へ適度なご褒美をあげていますか?嬉しい、楽しい、という感情が腸へのご褒美に。逆に笑顔が苦手になってくると腸弱りのサイン。
見直せる部分を見直して「自分の体に優しくなってあげる」。それが便秘の根本的な原因からの改善に繋がります。毎日の生活の中で、自分で出来ることから始めて欲しいと思います。
筆者 美腸セラピー 松下先生
美腸セラピースクール
NPO法人健康増進技術協会 理事長
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